「国際ロマンス詐欺」のニュースが次々と出ています。
以下は、2019年2月6日付の朝日新聞デジタルの記事です。
有料記事ですが、冒頭の概略部分から1/3ほど無料で読めますので、おおよそどんな事件なのか分ります。
ざっと目を通すと、「ばかだなー。どうしてお金を送ったりしたんだろう?」と疑問に思うでしょう。
これが「恋は盲目」と呼ばれる理由です。
Contents
「恋は盲目」戦略が「国際ロマンス詐欺」の肝
国際ロマンス詐欺は、キッカケや手口がどうであれ、あなたを「盲目」にするために、ありとあらゆる手段をもちいて口説き落とそうとします。
そのため、普段なら引っかからないような詐欺にも、つい騙されてしまうのです。
理性が恋愛感情によって「ノックアウトされた状態」と言えるでしょう。
理性が「NO」と言っていても、「こうであって欲しい」「そうに違いない!」という恋愛感情で頭がいっぱいになってしまうのです。
プロ「スキャマー」のテクニックで50代女性も被害者に
上で紹介した朝日新聞デジタルの記事の被害者は、50代の女性です。
おそらく普段は思慮深く、理性的な大人の女性だと思います。
それがたまたまネットで、非常に魅力的な「米軍人」を名乗る男に出会い、盲目状態にされてしまったのです。
この詐欺を働いた詐欺師(スキャマー)は、2ヶ月をかけて、この女性を調略しています。
こうした長期にわたって、確実に段階をふんで相手を詐欺にはめていくのはプロのスキャマー(集団)です。
以前は、こうしたスキャマーは、日本人をメインのターゲットにすることはありませんでした。
しかし、ネットの普及、SNSの利用者の増加、グローバル化の進展で、いよいよ日本マーケットに進出してきています。
嘘は嘘と見抜けなくなると防犯は難しい
この記事のスキャマーは、「戦利品のダイヤモンドを手に入れた。10億円相当だ」と言い出します。
ココだけ切り出すと、いかにばかばかしい話か誰にでも分ります。
さらに「ダイヤを税関に通す際の費用の肩代わりを頼んできた」そうです。
米軍の1兵士が、どうやって戦場で10億円のダイヤモンドを入手し、保管し、自分1人の所有物として税関を通して、合法的に持ち帰れるのでしょうか。
10億円のダイヤモンドといえば、オークションにかかれば世界中でニュースになるような大変な宝石ですよね。
冷静に考えれば、まったくの嘘だと分るコトでも、恋愛の高熱で物事がよく見えなくなってしまうのです。
被害に遭ってもほとんどが泣き寝入り
ちなみに、この事件では、送金には銀行口座が使われたそうです。
犯人が被害者に見せたパスポートの名義と、銀行の口座名義は、別の名前だったハズです。
ここでも不審に思うチャンスがあったわけですね。
今回、犯人が日本在住だったため、逮捕に至りました。
しかし、これが海外にいるスキャマーだった場合
- 現地の警察力が及ばない(無法地帯)
- 捜査が優先されない(他に凶悪犯罪が多発している)
- 犯人の日本への引き渡し条約がない
などの理由で泣き寝入りになる事がほとんどです。
「国際ロマンス詐欺」対策は「お金」ワード
- 「恋は盲目」だから、恋に落ちたら、ばかばかしい詐欺も見抜けなくなる。
- しかも、相手がプロのスキャマー(詐欺師)だったら、自分が恋に落ちるのも避けられそうもない。
「いったい、どうしたらいいのだろう?」と不安になるかも知れません。
しかも、ネットでの出会いサイトやSNSを利用する以上、敵は日々、さまざまな方法であなたを狙ってきます。
ですから、幸運だけに頼るのではなく、スキャマー(詐欺師)の特徴をよく理解して、詐欺被害を避けるようにしなければなりません。
ブロンドばかは、数多くの外国人女性とネットで出会い、交際してきましたが、幸運にも、今まで一度も国際ロマンス詐欺の被害に遭ったことはありません。
もちろん、スキャマーを見かけたり、接触されたりは、日常茶飯事です。
でも今では、ほぼ完全に、また一瞬で見分けられるようになりました。
それは、15年以上の経験と多くの体験によって蓄積され体系化された知識によります。
加えるなら、根っからの小心さと、警戒心の強さ、また、「自分がそんなにモテるハズがない」という非モテの信念のお陰かもしれません。(^^;
注意点の詳細や具体的なポイントは別のページに譲りますが、国際ロマンス詐欺に遭わないための大原則は「お金の話が出たら即離脱する」ということです。
考えても見て下さい。
大の大人が、見ず知らずの会ったこともない他人に大金を無心するでしょうか。
もし、そういう人がいたとして、そういう人をあなたはパートナーとして尊敬し、人生をシェアして、一生いっしょに生きて行きたいと思うでしょうか。
「お金」ワードが出たら一呼吸おくのが基本対策
photo:InSapphoWeTrust
もし、ネットで素敵な出会いがあって、毎日楽しく会話を続けていたところ、あるとき不意にその相手から「お金が必要になった」「非常に困っている」と連絡してきたとします。
その時は、それがどんなにあなたの理想のタイプであったり、強い好意を持っている相手であっても、必ず一呼吸おいてください。
一呼吸は文字通り呼吸1回ではなく、気持ち的には、数日くらいメールやチャットを止めるというくらいの意味に取って下さい。
この一呼吸はあなたに冷静さを取り戻させるために非常に重要です。
このたった一呼吸で悲惨な国際ロマンス詐欺の被害から逃れるコトができます。
あなたを追い立てる催促に愛情はありません
ですから、スキャマー(詐欺師)の立場に立てば、一呼吸を取らせないように、必ず、「緊急です」「切羽詰まっている」「●日までに」のように、あなたを焦らせる強い言葉で追い立ててきます。
逆に言えば、こういう言葉が出てくること自体、詐欺の証拠であって、あなたを心から愛する人が口にできる言葉ではありません。
一呼吸を置いて、言われた事に筋が通っているか、相手の言っているコトが真実か確認したか、自分が送金するコトがなぜ唯一の解決策なのか、いろいろと落ち着いて考えて見て下さい。
きっと違和感や不自然さを感じると思います。
スキャマーは、プロフィールをあなたに見てもらう段階から、完全に姿を消すまでに、何段階かのステップを踏んで、あなたに罠をしかけてきます。
ブロンドラブでは、各段階で注意すべきコト、基本的な留意点のほか、それに関するまめ知識などをご紹介します。
また、随時、新しい動きや手法などの情報を追加していきますので、ぜひ引き続きチェックして下さい。
[著者:ブロンドばか]